活動紹介−議会活動

【14.05.16】 物言えぬ議長選

議長選挙で所信表明を実施

5月16日(金)尾張旭市議会臨時会が開催され役職や委員会構成が新たに決まりました。

結果は、
 議長に伊藤憲男 議員(政新あさひ…保守系)
副議長に篠田一彦 議員(市民ネット…民主党)

に決まりました。

 尾張旭市議会では、昨年から議長の連続就任を可能にする
(それまで1年交代で行ってきたものを2年連続でも就任できるようにした。)
など議会人事の取り決めを変更していますが

「議長がどうやって選ばれるのかわかりにくい」という
市議会への批判に答える形で
今年から正副議長選挙の所信表明が行われるようになりました。

新ルールに問題あり 修正が必要

 所信表明実施は、議会全体で決めた今年からのルールですが
既に問題も指摘されています。

それは会派に所属しなければ議長などに
名乗りを上げることすら許されないことです。

「正副議長等の選出及び所信表明の実施に関する申し合わせ事項」
(平成26年2月20日 各派代表者会確認)には
2(1)所信表明の実施についてで
「…正副議長の候補として会派から推薦があった者は、所信表明を行うものとする。…」
としています。

尾張旭市議会での『会派』とは
「政策等を同じくする2人以上をもって会派を結成することができる。
3人以上を交渉会派とし、代表質問ができる。」
(尾張旭市議会会派代表者会規約)という取り決めがあります。

つまり、現在1名しかいない会派
(現状では日本共産党尾張旭市議団のみ)からは
議長選出に名乗りを上げることも、
所信表明で改善策の発表も許さない。
ということになります。

(現実的ではありませんが、他の会派から推薦してもらう
という方法は可能だと解釈できます。)

 改善策として考えたいのは一人会派からも所信表明の機会を与えることです。
人数から言って議長の座に手が届かないとしても、
所信表明で提案されれば改善のきっかけになるかもしれません。

議長候補 2人の発言に疑問あり

 議長選挙では、伊藤憲男議員と若杉たかし議員が所信表明を行いました。

2人の発言で気になったことは、

伊藤議員については、
議会報告会の開催について従前と同様の開催方法で一回、
これとは別に懇談会形式のものを検討したい。という発言です。

これまでの議論の流れから言えば
「懇談会形式のものを市内3ヶ所程度で同時開催」という方向性と受け止めていたのですが、
それとは異なる発言でした。
伊藤議員が議長に決まりましたが、すでに批判の声も聞こえてきます。

若杉議員については「身を切る改革」として
議員定数削減を実績に並べたことです。

一般受けは良いかもしれませんが果たして
議員定数削減は「議員の身を切る」ということになるのか?
議会の活性化につながると思っているのか?

彼の発言はこれまでの尾張旭市議会での議論の積み上げとは異なると思います。
「議員定数削減は議会改革フォーラム(議会改革白書を発行している団体)では、マイナスに評価される」
と公明党議員からも意見が出されています。

若杉議員の発言は
これまでの尾張旭市議会での議論を踏まえない無理解ぶりを示すものです。

語られなかった議会の災害時対応

所信表明を聞いて少し残念だったのは
大規模災害時に議会がどのように行動するのか
その検討につて全く触れられなかったことです。

東日本での経験を踏まえて
地方自治体議会からのまとまった資料が
市議会に届いています。

この検討を始めよう!
という話が、あっても良かったのではないかな。

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