【20.07.02】政務活動費の不正は無いのか 2議員辞職について
不思議に思うこと 節約していない
フロンティア旭の政務活動費について、本当に問題は無いのか?
不思議に思うのは、「なぜ、節約しないのか?」
ということです。
尾張旭市の政務活動費は議員一人あたり年間15万円。
月額1万2500円です。
本を買おうと思ったとき、政務活動費があるのは本当に助かっていますが、他の自治体に視察に行こうとか、東京へ勉強会に行こうとか考えると、気軽に行けるほどの金額ではありません。
金額が多くても、節約を心がけるのは当然ですが、年間15万円という金額から言っても、さらに節約をしようと考えると思います。
ところが、フロンティア旭の政務活動費の実績を見ると不思議に思う例が見られます。
具体例として示すのは、平成29年(2017年)の北海道への調査です。
市議会のホームページからpdfファイルをダウンロードすることもできますが、引用する部分を添付しておきます。
まず、移動の行程表を見ると
7月3日(往路)7月5日(復路)、中部国際空港と女満別空港の間を飛行機で往復しています。
政務活動費の清算金額は、1人あたり片道52110円です。
航空運賃は定価
ネットで調べると「エアトリ」という旅行会社のページがヒットしました。
2017年8月の記事ですが(資料2)
中部国際新空港−女満別空港は普通運賃が52110円
早期購入割引なら 21日前で 29310円
28日前が 18810円
となっていました。
飛行機を使うのであれば、早めに予約して節約すると思うのですが、52110円は定価のようです。
なぜ 航空券も旅行会社に頼まないのか
一方、この北海道への研修について、添付されている領収書は1つだけでした。
ホテル代の領収書として、名鉄観光バス株式会社のものが添付されています。
領収書の日付は視察の約1か月前で6月8日です。
色々、疑問がわいてきます。
6月8日ということは、視察の約1か月前。領収書は後払いだろうと考えると、旅行会社が航空券を手配すれば、21日前か、28日前あたりの割日料金で、航空券を手配できたのではないでしょうか。
旅行会社に依頼するなら、飛行機と合わせてホテルもセットで頼むのではないでしょうか?それをせずに飛行機代が定価!というのも不思議で、節約していないように見えるのは理解しがたい話です。
他の会派は節約していることが明らか
他の会派はどうしているのかと思い調べてみると、飛行機を利用した場合に航空会社から出されるものを添付するなど、証拠書類を補強しているのがわかります。
公明党尾張旭市議団(2017年)
つなぐ(2017年)
日本共産党尾張旭市議団(2018年)
今年2020年5月にフロンティア旭所属の2名が議員辞職したのは、政務活動費ではなく、会派の積立の流用が発覚したことが理由ですが、その背景などを議員間で情報共有するために行われた会議(6月1日全員協議会、市議会webページに議事録公開済み)では、4年間の総額が約800万円で、そのうち半分ほどの400万円を自費での議員活動に使った計算になる。つまり、1人あたり年額で約11万円を活動費用として拠出していたことがわかりました。
会派の積立の使途は、政務活動費が足りないので、その不足分を補うということもあるので、政務活動費を節約すれば、自腹の費用を抑えられるはずです。
そう考えると、余計に、政務活動費の節約ができていないことが、不思議に思えてきます。
市議会としての対策 証拠書類の補強
北海道に行ったのは、全員ではなく3人です。(現在、3人とも議員ではありません。)顔触れを見ると、まつだ元議員(自民党・鈴木淳司衆院議員元秘書)が年齢的にもお世話係を兼ね、ツアコンのような役割を果たしただろうと思うので、実際のところどうだったのか、聞いてみたいのですが、書類は整っているので問題は無い。と言われれば、そこまでの話で、調査はここまでです。
政務活動費のルール上、交通費は定価ならOKです。
書類は整っているので、なぜ?と疑問を口にすることはできても、アウトだとは言えません。
市議会として新たな対策を講じるとすれば、領収書の証拠能力を補強するために、領収書以外の明細などもできるだけ添付する。というルールを加えることではないかと思います。